「訪日外国人観光客の増加が止まらない」。こんなニュースの見出しに目を向けると、その内容は、昨年2015年に日本を訪れた外国人が、年間1,900万人を超えたとか超えないとか。この勢いはさらに進み、東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年には、年間4,000万人になると予測されていました。
最近あまり耳にしなくなりましたが、国土交通省が中心となって行っている外国人旅行者の訪日促進活動である「ビジット・ジャパン・キャンペーン」。この政策は約13年前から進められていて、当時の訪日外国人観光客は、年間約521万人でした。その政策効果と東京オリンピック・パラリンピックの開催決定、そして円安効果などで、私は4,000万人の訪日外国人観光客になるとの見方は、可能性が高いと思います。
昨年あたりから、湯河原町の中でも外国人観光客を目にします。アジア圏の方だけでなく、見た目の印象から、欧米の方も目にするようになりました。つい最近では、土肥祭の武者行列を見学している外国人観光客もいらっしゃいましたし、温泉場の沿道で桜を愛でる15~16人の外国人観光客のグループもいらっしゃいました。おそらくこうした光景が、日常的になっていくと思いますし、ならなければなりません。そのために何をするかと考えると、湯河原温泉をこれまで支えていただいているお客様を大切にすることは言うまでもありませんが、その一方で、外国人観光客の受け入れ態勢を整えていくことが急務です。
言葉の違いはもとより、食文化や宗教など、全ての習慣が異なる「外国人観光客へのおもてなし」を、湯河原温泉としてどのように伝えられるかは、観光関係者だけでなく、町の皆さんのご協力が不可欠です。
人口減少や成熟した日本社会の現下において、日本人の宿泊観光客数が減少する現状に歯止めをかけるためにも、皆さんが海外旅行をした際のご経験や良い思い出などに、そのヒントがあるような気がします。外国人観光客の受け入れのために、皆さんのご協力をお願いいたします.
4月11日執筆