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日本は梅雨が終わる頃でしょうか?こちらは寒い冬がやって来ました。今年はインフルエンザとコロナのダブル攻撃で今まで以上に体調を悪くする人が増えているので、両方の予防注射を受けることを強く勧められています。しかし、マスクの着用は病院や老人ホーム以外では義務化されなくなりました。
そんなコロナとインフルエンザの渦中でも海のアクロバティックなジャイアント、ザトウクジラ達は例年同様にこのポートスティーブンスの沖にやって来ます。
1990年代の半ばから、ここポートスティーブンスではクジラウォッチングクルーズが運行されるようになりました。当時はクジラの頭数が少なく、見つけるのが大変だったそうで、小さな飛行機を先に飛ばせて、船を出港させる前にクジラを見つけさせていたそうです。その背景には、オーストラリアで1960年代まで捕鯨が盛んに行われていたことが挙げられ、主にミナミセミクジラ、マッコウクジラやザトウクジラをターゲットにした漁が行われていました。しかし、絶滅危機になるほどクジラの数が減少してしまい、1978年から捕鯨はオーストラリアの全土で禁止されました。
ザトウクジラは鯨漁が禁止されてからは数が順調に増加し、ここ最近の研究では年に10〜12%の割合で頭数が増加しているそうです。今では3万頭以上のザトウクジラがオーストラリアの東海岸を移動して来ているそうで、岸からでも簡単にクジラを見つけることができるようになりました。そして、今ではポートスティーブンスでの冬の観光の目玉となっており、毎年5月下旬から10月末にクジラウォッチングクルーズが運行されています。
特にザトウクジラはアクロバティックなことで有名でジャンプをしたり、尾びれや胸びれを水面に叩きつけたりして他のザトウクジラとコミュニーケーションを取ることがよくあるのでクジラウォッチングに最適です。しかも沿岸から3~5kmの範囲でも泳いでいるので簡単に、見つけることができます。
しかしなぜ彼らは毎年、南極からここオーストラリアまでの10,000kmという長い距離をわざわざ往復するのでしょうか?それにはいくつかの説があります。
ポートスティーブンスでは3つの会社がクジラウォッチングクルーズを運営しています。ビーチと青い海が売りのポートスティーブンスはどうしても冬になると観光客が減ってしまうのですが、このクジラウォッチングが街に活気を与えてくれます。
また、街の所々にクジラのアートがあります。最近では道に3Dのクジラのチョークアートが描かれました。ここを訪れた際には見つけてみてくださいね。
赤ちゃんクジラの尾びれと同じサイズで作られたアート
「写真提供:Lee Matthews」