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2020年01月27日(月曜日) ポートスティーブンス市レポート幸いポートスティーブンスでは大きな山火事はありません。)

ページID:0001981 更新日:2020年1月27日更新 印刷ページ表示

山火事の画像
山火事

世界でもニュースになっていたようですが、今年はオーストラリアの全土で山火事が連続で起きた夏でした。特にここニューサウスウェールズ州は被害が一番ひどかったようです。去年の10月から始まった山火事は現在までオーストラリア全土で合計約10ミリオンヘクターの土地を燃やしたのですが、その半分の5ミリオンヘクターがこの州で起きています。今のところ3000以上の家屋が燃え、約30人ほどの死者が出ています。ニュースでは毎日あちこちで起こっている山火事の情報が流され、避難警報が出されたりもしていました。

今までは2009年に起こった”Black Saturday”と呼ばれる山火事が大きな被害を出し有名でしたが、今年はそれをはるかに上回る広範囲での山火事が起きています。2009年はビクトリア州で450,000ヘクターの土地が被害にあい、3000以上の家屋、建物が燃え、173人の死者を出しました。ビクトリア州では数日にわたって気温が43度に達するという日が続き、時速100kmの強風のせいで山火事の被害が予測のつかない方向へ急激にどんどん広がっていってしまったそうです。

幸いここポートスティーブンスでは大きな山火事はなく、ただ山火事の煙でほとんどの日が灰色の空で朝なのか昼なのかも分からない日々が続いていました。唯一の山火事はAnna BayのOnemile Beachにて6ヘクターほどの山火事が1月11日の朝に起き、近くの住民に警報が出されていましたが、ヘリコプターでの水爆弾と消防車とボランティアの人々の消化活動にてその日の午後には鎮火されました。強風によって電線から点火してしまったのだろうと言われています。

今では”Fire Near Me”というニューサウスウェールズ州政府の消防署局から出された携帯電話のアプリで自分の近辺の山火事のレベル、警報などの状況をチェックできるようにもなっています。そして、この大山火事は直接的な影響はなくてもポートスティーブンスに経済的打撃は与えました。ポートスティーブンスの大きな経済の源は観光業です。特に夏休みには国内の観光客で賑わうのが恒例になっていますが、山火事の影響でホリーデーに来られる人が少なく、私がここに来てから一番静かな夏休みとなってしまいました。

しかしながら、街のあちこちで山火事の被害者への募金活動が行われ、毎年恒例のクリスマスキャロルの夜の花火を中止し、その資金は山火事被害からの復旧活動の募金へと回されたりもしました。

今年の夏はほとんど雨が降ることがなく、水不足も大きな問題になっています。この地域では水不足が2020年1月20日からレベル2という警報がだされ、水を使う規制が出ています。ダムの水が半分に近づいているそうです。下記がレベル2の状況下で水を使用する際の主なルールになります。

  • 最高4分までのシャワー
  • スプリンクラーの使用禁止
  • 洗車はバケツの水を使うのであれば許可
  • トイレや水道の水漏れの修理を強制
  • 1日15分まで一日置きのホースでの水まきが朝の10時前か午後4時以降に許可(住所が奇数の家は奇数の日に水まきが許可される)

また雨が降りダムに水が溜まるまではこの規制に従わなければなりません。このように、ポートスティーブンスは直接の大山火事の被害に遭わずにいますが、今もなおオーストラリアのあちこちで山火事が起きていますので、油断はできません。オーストラリアの国全体の問題としてお互い助けあって避難・消化活動、そして野生動物のレスキューが行われています。姉妹都市の皆さん、ご心配いただきありがとうございました。

募金活動の画像
募金活動

2020年01月27日 17時30分