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2021年03月31日(水曜日) ポートスティーブンス市レポート(今年の夏の締めは洪水)

ページID:0001983 更新日:2021年3月31日更新 印刷ページ表示

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去年の夏はポートスティーブンズも含めオーストラリアのあちこちで山火事が起こり水不足が問題になっているとお伝えしましたが、、、

今年の夏は逆に雨量が多くダムもいっぱいになったようで、水の使用の制限も解かれました。しかし、この夏がちょうど終わった3月に大雨の日が続き、ポートスティーブンズを含め、ニューサウスウェルス州のあちこちが洪水の被害にあってしまいました。3月16日から23日までの一週間の間に降水量が400mm-600mmと記録され、この地域での年間の平均降水量は1000mm-1500mmなので、どれだけ異常な降水量なのかご想像できることでしょう。シドニーでは60年ぶりの大洪水となり、“100年に一度の大洪水”と発表されました。シドニーとその北の海岸線の地域で18000人の人々が避難を余儀なくされ、1000件以上のレスキューの要請があったそうです。特に西シドニーでの被害が酷く3000人が避難をし、電気も止まってしまっていたそうです。
ここポートスティーブンスではいくつかの道路が土砂崩れ、浸水の影響で閉鎖されました。道路の通行止めにより、回り道をして目的地に行かなければならず、この小さな街では珍しい交通渋滞が起こっていました。大雨の中の運転で交通事故も増え、深い水溜りを運転して車が動かなくなってしまったケースも何件か発生していました。

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平地や丘の下に建てられたアパートや家々は床上浸水をしてしまい、家具や所有物を失う人々がたくさんいたそうです。そして、農家も家畜が流されてしまったり、畑の作物がダメになってしまったりと大きな被害を受けました。
観光名所のTomaree Mountainの見晴らし台に行くまでの道も雨の為の土砂崩れで木が倒れ、道が塞がれてしまい、しばらく封鎖されていました。いくつかのカフェやお店も道路が通行止めになってしまったことで、一時的に営業を停止しなければなりませんでした。
この洪水により、いつもは透き通った青い水が広がるポートスティーブンズの自慢の湾も土砂が川から流されてきて茶色く濁ってしまいました。いくつもの大木も流されてきました。水の流れがとても早くなっていたのと、何が流されて来ているか分からない状態だったので住民は水泳も一時的に控えるようにしていました。
そして、もう一つの問題はこの洪水で道路が封鎖された為、コロナのワクチンの配達が大幅に遅れ、配給するのが一時的に止まってしまったことでした。

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土砂崩れの後や浸水での被害の片付けはオーストラリア政府とニューサウスウェルス州政府が資金を出し合って行われました。排水溝からも水が溢れ出していたので、洪水の被害の片付けをする際には病気にならないように手袋とマスクを着用するようにとアドバイスされました。洪水の被害の片付けの作業がポートスティーブンズでも行われましたが、被害の酷かったForeshore Driveという道路は未だに封鎖されています。
このコロナ禍での洪水の被害はたくさんの人々に経済的なダメージを与えたので、政府は洪水の被害にあった大人1人当たり1000ドル、子供は400ドルの寄付金を与え、被害にあった企業、農家にも寄付金を与えました。しかし、去年の山火事、コロナに続いての大洪水はたくさんの人々に経済的にさらに打撃を与え、今も苦労してる人々がたくさんいるようです。

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2021年03月31日 16時08分