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2018年10月01日(月)忠州市レポート(韓国の伝統行事 チュソク)

ページID:0005995 更新日:2018年10月1日更新 印刷ページ表示

伐草(ポルチョ) お墓の周りの雑草や草木を手入れをします。


伐草(ポルチョ) お墓の周りの雑草や草木を手入れをします。
 

色々な種類のジョン

色々な種類のジョン

先祖にお供えする料理や穀物

先祖にお供えする料理や穀物

先祖にチョル(韓国の伝統的挨拶)をしているところです。

先祖にチョル(韓国の伝統的挨拶)をしているところです。

松餅(ソンピョン)


松餅(ソンピョン)

 

  みなさん こんにちは。
  先日は慌ただしく韓国のお盆、秋夕(チュソク)が過ぎ去りました。
  今月は韓国の一大行事 チュソクをご紹介いたします。

  チュウソクは陰暦の8月15日で、韓国の旧正月、陰暦の1月1日につぎ韓国の伝統的で重要な名節のうちの一つです。

  何よりも農作物の豊作の実りを感謝し、家族が無事に過ごせたことを、先祖に感謝する行事で、地方から都会に働きに出ている人は、土産を持って帰省し、家族、親族とともに先祖の墓参りをします。
 
  なぜ先ほど慌ただしく?とつけたかというと韓国の主婦たちは、この日を向かえるために何日も前から、家の掃除やお供えする食事、家族や親族に振る舞う食事の用意をするからです。
  旧正月とチュソクの前後は祝日となり、この3日間が週末と重なると5、6日間ぐらいの大型連休となることもあり、韓国はこの名節の日は、年に2回、民族の大移動と呼ばれるぐらいに、たとえ混んでいたとしても何時間もかけながら故郷に帰り、家族、親戚に会いにい行きます。

  数年前まではチュソクの日は営業している店はないぐらいでしたが、最近は飲食店など営業している店も少しずつではありますが増えてきました。
  デパートやスーパーマーケットはチュソクを向かえる1ヶ月ぐらい前から、日ごろお世話になっている人達へのプレゼントをする贈り物セットがならびます。その種類もほんとにさまざまで、日本のお中元やお歳暮と似ていますが、宅配で送るというよりは訪ねて行き挨拶をしながら直接手渡すほうが多いようです。

  伐草(ポルチョ)というお墓の周りの雑草や草木を手入れも1ヶ月前ほどに行われます。チュウソクの前日はご先祖様にお供えする料理をします。そのなかで欠かせない食べ物の松餅(ソンピョン)というお餅があります。
  松餅はうるち米の粉を練って作った皮にゴマや小豆、栗、ナツメなどを入れて蒸した餅のことです。松葉を敷いて蒸すので、餅に松葉の香りが移って美味しく、見た目もかわいいです。
  チュソクの当日の早朝、茶礼(チャレ)は、その年に収穫された穀物の料理、とれたての果物類、ナツメや梨、ナムル、ジョン、スープ、ソンピョンなど様々なものお供えし、先祖にチョル(韓国の伝統的挨拶)をします。これは収穫を感謝する儀式で、本家で行われます。茶礼(チャレ)が終わると家族全員、あるいは親戚一同がお供え物を分けあっていただきます。
そしてお墓に行き、そこでもその年に収穫された穀物や酒などを先祖に供える儀式を行います。

  久しぶりに集まった家族や親族はいろいろな話の花を咲かせながら先祖を敬い家族、親族の絆を深めていく名節は、核家族が広まる韓国社会において重要で貴重な風習だと思います。

  余談ですが、韓国に嫁いだ私は、いまだに名節の3日間は戦いをむかえる兵士のように気を引き締めがんばるぞ!と気合いを入れ本家に向かいます。(笑)

2018年 9月30日執筆