本文
脱炭素社会の実現に向けて
脱炭素社会の実現に向けて
令和2年10月、菅首相が温室効果ガスの排出抑制に向け2050年までに温室効果ガスの排出量実質ゼロを目指す「カーボンニュートラル宣言」を宣言され、企業なども含め国全体が一丸となって温室効果ガス排出抑制のための様々な取り組みが実践されていますが、気候変動は私たち生活に直結する問題であり、私たち一人ひとりが主体的に行動していく必要があります。
その第一歩として、湯河原町における二酸化炭素の排出量の推計値や町での取り組みなどをお知らせし、私たちの生活に身近な問題であることをお伝えできればと思います。
湯河原町の二酸化炭素排出量について
環境省では、統計データを基に全市町村の二酸化炭素排出量の推計値を公表しています。
部 門 | 平成20年度 排出量 (千t-Co2) |
平成25年度 排出量 (千t-Co2) |
平成30年度 排出量 (千t-Co2) |
令和2年度 排出量 (千t-Co2) |
|
合計 | 131 | 142 | 110 | 112 | |
産業部門 | 9 | 9 | 8 | 16 | |
運輸部門 | 40 | 38 | 34 | 30 | |
業務その他部門 | 42 | 51 | 34 | 28 | |
家庭部門 | 36 | 39 | 32 | 34 | |
廃棄物分野(一般廃棄物) | 3 | 5 | 3 | 3 |
※自家用自動車からの排出は、「運輸部門」で計上されています。
※数値は端数処理により合計と一致しないところがあります。
※出典「自治体排出量カルテ」https://www.env.go.jp/policy/local_keikaku/tools/karte.html<外部リンク>
湯河原町内における再生可能エネルギーの導入状況について
同じく環境省から全市町村における再生可能エネルギー(電気)の導入状況について公表しています。湯河原町における再生可能エネルギー(電気)の導入状況は次のとおりとなっています。(湯河原町ではすべて太陽光発電設備となります。)
項 目 | 平成26年度 | 平成30年度 | 令和3年度 | |
町内の太陽光発電設備(10Kw未満)の導入件数 | 130件 | 213件 | 263件 | |
町内の太陽光発電設備(10Kw未満)の設備容量 | 542Kw | 883Kw | 1,119Kw | |
町内の太陽光発電設備(10Kw未満)の発電電力量 | 651Mwh | 1,059Mwh | 1,343Mwh | |
《参考》町内の年間電気使用量 | 120,644Mwh | 109,603Mwh | 112,454Mwh |
※電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法に基づく再生可能エネルギーの固定価格買取制度(Fit制度)で認定され売電を開始した設備
※出典「自治体排出用カルテ」https://www.env.go.jp/policy/local_keikaku/tools/karte.html<外部リンク>
湯河原町の取り組みについて
湯河原町の取り組みについて次のとおりまとめました。
1 住宅用太陽光発電システム導入費補助金
平成19年度から平成28年度までの10年間実施し、合計170件の補助を行いました。また、令和3年10月から住宅用太陽光発電システムなどを対象とした「住宅用スマートエネルギー導入費補助金」制度を開始しました。
2 電気自動車導入補助金(終了)
平成23年度から平成30年度までの8年間を実施し、合計12台に補助を行いました。
3 庁舎等への太陽光発電システムの導入
役場庁舎、おにわ保育園、たちばな保育園及びまさご保育園に太陽光発電システムを導入しました。
施設名 | 発電容量 | 設置年 | 備 考 |
役場第3庁舎 | 10.50 | 平成26年 | 蓄電池あり |
おにわ保育園 | 6.84 | 平成27年 | 蓄電池あり |
たちばな保育園 | 11.48 | 平成27年 | 蓄電池あり |
まさご保育園 | 5.50 | 令和元年 | 蓄電池あり |
4 照明のLED化等の省エネ対策
役場庁舎の照明を蛍光灯からLED照明に切り替え、役場庁舎や学校などに電気使用量をモニタリングするデマンド監視装置を設置しています。
また、町内の防犯灯(約3,150カ所)もLED照明に切り替えました。
5 電気自動車用急速充電設備
電気自動車の普及と利用促進を図るため、町民体育館、海浜公園及び湯河原町立美術館の3カ所に電気自動車用急速充電設備を設置しています。
6 森林の育成
森林は二酸化炭素を吸収し酸素を生み出しています。間伐などを適切に行うために、湯河原町では「神奈川県水源環境保全税」により毎年間伐等の整備を行っています。
更に平成31年度税制改正により創設された「森林環境譲与税」を活用し、計画的に整備を実施していく予定です。
私たちにできること
温室効果ガスの排出源として、化石燃料の使用があげられます。私たちが使用する電気は、現在の主力である火力発電では石炭や天然ガスといった化石燃料を多く使用しており、また、私たちが使用するガソリンや灯油などはまさに化石燃料です。
身近なエネルギーの使用を見つめ直すことが二酸化炭素排出抑制に大きくかかわってきます。脱炭素社会の実現には、個人の取り組みもとても大切です。皆さんの小さな取り組みでも地域全体、日本全体で考えたらとても大きな力となります。
例えば
・太陽光発電システムなどを導入する。
神奈川県の太陽光発電設備等の導入に関する県制度<外部リンク>
湯河原町住宅用スマートエネルギー設備導入費補助制度
・自動車や家電など買い替えの際には環境性能・省エネ性能が高いものを選ぶ。
・エアコンの適切な温度設定や使用しない家電製品のコンセントを抜くなど、家電の適切な使用を心がける。
・クールビズ、ウォームビズを心がける。
・自動車の使用を控え、公共交通機関を利用する。
・買い物の際には、本当に必要なものか良く検討する。
・食べ残しを出さないなど、ごみの減量を心がける。 など。
湯河原の豊かで魅力的な自然環境を守っていくために、皆さんのご協力をぜひお願いします。