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新しい年に変わって10日ほど過ぎましたが、コロナの禍(わざわい)は変わる事なく、それ以上に猛威を奮い、緊張感が高まりました。
そんな中、「湯河原町成人のつどい」が1月10日に開催されました。
2度目の緊急事態宣言が発出された最中の開催は、各市町村によって「中止、延期、通常開催」の判断に迫られましたが、湯河原町では出来る限りの感染予防対策をとって、実行委員会の皆さんの意見も聞きながら、最終的に「開催」の判断へと至りました。
参加者は、本年の新成人203人に対して、140名となりました。
勿論、実行委員の皆さんも新成人であり、この方々の進行にて式が始まり、「国歌斉唱」も「国家斉聴」、みんなで「歌う事」でなく、みんなで「聴く事」を選択しました。この事に象徴されるように、コロナ禍での式典はとても静かな中、厳粛に執り行われました。
晴れ着の女性、凛々しい男性、皆さんそれぞれの思いで式典に臨まれた事が、会場に居合せた方々に伝わります。
湯河原町の成人式は例年とても静かで、この時季よく報道で見る大きな騒動はありませんが、今年はその静けさを上回る会場の空気感が伝わってきます。
本来ならば、久しぶりに再会した同級生や恩師との積もる話に、抑える事も難しい程に盛り上がってしまう事が自然な事ですが、ぐっと抑える姿を見て、大人の対応を感じました。
その姿に、花向けの言葉より、大人の対応で式に臨んでくれた皆さんへの感謝と、ビル・ゲイツの名言「ミサイルよりウイルスが怖い」をお借りして、私の挨拶を締めました。
世界中の人々がコロナとどう向き合えばよいかの答えが無い中での、成人としてのスタートは、10年後、いやそれ以降も貴重な経験として、将来的に彼らの生きていく力となるでしょう。
この経験が、湯河原町、いや日本の次代を担っていただく新成人のたくましさになる事を確信しました。
1月10日 成人式終了後の執筆