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その他の応急手当の基礎実技

ページID:0001764 更新日:2022年4月1日更新 印刷ページ表示

1 傷病者の管理

衣服の緩め方

傷病者にとって楽な姿勢をとらせ、衣服やベルトなどを緩めてください。また、衣服を緩めるときは動揺を与えないようできるだけ安静に緩めてください。

ポイント

傷病者に意識がある場合はよく説明をし、希望を聞きながら衣服を緩め、無理強いしないように。

保温(傷病者の体温を保つ)

  • 悪寒、体温低下、ショック症状などが見られる場合は、傷病者の体温が逃げないように毛布などで保温する。
  • 日射病、熱射病を除き、季節に関係なく実施してください。
  • 保温をすることによって、圧迫感を与えないでください。
  • 服がぬれている時は、服を脱がせてから保温するようにしてください。

ポイント

電気毛布、湯たんぽ、アンカなどで暖めることは、医師からの指示を受けたとき以外はしてはいけません。また、コンクリートの床などに寝かせるときの保温は、身体の上に掛ける物よりも、下に敷く物を厚くするなしてください。

体位の管理方法

  • 傷病者に適した体位(姿勢)を保つことは、呼吸や循環機能を維持し、苦痛を和らげ、症状の悪化を防ぐのに有効です。
  • 傷病者の希望する最も楽な体位を取らせてください。
  • 体位を強制せず、また、体位を変えてやる場合は、痛みや不安感を与えないようにしてください。

仰臥位(仰向け)

  • 背中を下にした水平な体位。
  • 全身の筋肉などに無理な緊張を与えず、最も自然な姿勢です。

膝屈曲位

膝屈曲位の画像

  • 仰臥位で膝を立てた体位。
  • 腹部の緊張と痛みを和らげる姿勢で、一般的に、腹部に外傷を受けた場合や腹痛を訴える場合に適しています。

腹臥位

  • 腹ばいで、顔を横に向けた体位。
  • 食べた物を吐いている時や背中に怪我をしている時に適しています。

回復体位(側臥位)

  • コーマポジションとも言い、傷病者を横向きに寝かせ、下あごを前に出して気道を確保し、両肘を曲げ上側の膝を約90度曲げ、後ろに倒れないようにする体位。
  • 吐いたものを口の中から取り出しやすく、窒息防止に有効です。
  • 意識のない傷病者に適してます。

半座位

半座位の画像

  • 上体を軽く起した体位。
  • 胸や呼吸の苦しい傷病者に適しており、頭に怪我をしている場合や脳血管障害の場合にも適しています。

座位

  • 座った状態でいる体位。
  • 胸や呼吸の苦しさを訴えている傷病者に適しています。

足側高位

  • 仰臥位で足側を高くした体位。
  • 貧血や出血性ショックの傷病者に適しています。

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2 骨折に対する応急手当

骨折の部位を確認する

  • どこが痛いか聞きます。
  • 痛がっているところを確認します。
  • 出血がないか確認します。

ポイント​

  • 確認する場合は、痛がっているところを動かさないようにしてください。
  • 骨折の症状は、激しい痛みや腫れがあり、動かすことができません。また、変形が認められ、骨が飛び出たりしています。
  • 骨折しているか判らないときは、骨折しているものとして手当てをしてください。

​骨折しているところを固定する

  • 協力者がいれば、骨折しているところを支えてもらいます。
  • 傷病者が支えることができれば、自ら支えてもらい、副子を当て、骨折部の上下とその両側の関節の遠位を三角巾などで固定します。

骨折部の固定 足の骨折部の固定

ポイント

  • 副子は、骨折部の上下の関節が固定できる長さのものを準備します。
    (雑誌や丸めた新聞紙、ダンボール、指などではアイスの棒や割り箸などで代用することができます。)
  • 固定する時は、傷病者に知らせてから固定します。
  • 骨折をすると、骨の中の血管や組織の血管が損傷し、出血するのでショックに注意してください。

3 怪我に対する応急手当

包帯法

  • 包帯は、傷の保護と細菌の侵入を防ぐために行います。
  • できるだけ清潔なものを用います。
  • 傷を十分覆うことのできる大きさのものを用います。
  • 出血があるときは、十分に厚くしたガーゼ等を用います。
  • 傷口が開いている場合などは、原則として滅菌されたガーゼを使用し、脱脂綿や不潔なものを用いてはいけません。
  • 滅菌ガーゼを扱うときは、清潔に扱ってください。
  • 傷口が土砂などで汚れている時は、きれいな水で洗い流すなど清潔に扱ってください。
  • 滅菌された材料は有効期限に注意してください。

ポイント

  • 包帯は強く巻くと血行障害を起すので、注意して巻いてください。
  • 包帯の結び目は、傷口の上を避けるようにしてください。

三角巾

  • 身体のどの部分にも使用できます。
  • 傷の大きさにとらわれずに使用できます。
  • 傷口にはガーゼ等を当ててから、三角巾を用いるようにします。

4 搬送法

傷病者の搬送は、応急手当がなされた後に行うものであり、苦痛を与えず安全に搬送することが大切です。

担架搬送法

担架搬送は、傷病者の応急手当を行った後、保温をして、原則として足側を前にして搬送します。搬送中は、動揺や振動を少なくする必要がある。

徒手搬送法

担架等が使用できない場所で事故現場から他の安全な場所へ緊急に移動させるために用います。

ポイント​

徒手搬送は、いかに慎重に行っても傷病者に与える影響が大きいことを認識して、必要最小限とどめましょう。

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