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誰かが突然倒れたり、倒れるところを目撃した場合には、近寄る前に周囲の安全を確認しましょう。
状況にあわせて、自らの安全を確保してから近付きます。
傷病者の耳もとで『大丈夫ですか』と大声で呼びかけながら、肩をやさしくたたき反応があるかないかを確認します。
乳児の場合
1歳未満の乳児は、声をかけながら足の裏を刺激することも有効です。
目を開けるか、何らかの返答または目的のあるしぐさがなければ『反応なし』と判断します。
反応がなければ周囲に大きな声で助けを求めます。
協力者には『あなたは119番通報をしてください』『あなたはAEDを持ってきてください』と具体的に依頼をします。
協力者が誰もいない場合には、まず119番通報をしましょう。また、すぐ近くにAEDがあることがわかっている場合には、AEDを取りに行ってください。
10秒以内で傷病者の胸や腹部の上り下がりを見て、『普段どおりの呼吸』をしているか確認します。
上記のような場合は、『普段どおりの呼吸なし』と判断します。
胸骨圧迫は、血液を心臓から押し出し循環させることが目的です。
胸骨圧迫は《強く・早く・絶え間なく》できるだけ中断しないことが大切です。
圧迫のテンポは1分間に100回~120回で30回圧迫します。
成人の胸骨圧迫 16歳以上
小児の胸骨圧迫 1歳~16歳未満
乳児の胸骨圧迫 1歳未満
30回の胸骨圧迫が終わったら、直ちに気道を確保し人工呼吸を開始します。
片手で鼻をつまみ、もう一方の手の人差し指と中指をあご先にあてて、気道確保し空気を肺に通しやすくしたあとに2回息を吹き込みます。
1回に約1秒かけて息を吹き込みます。
吹き込む量は、傷病者の胸が上がる程度です。
胸が上がらない場合でも吹き込みは2回までとしすぐに胸骨圧迫を開始してください。
乳児の場合
乳児の口の大きさでは、口対口人工呼吸を実施することが難しいので、口と鼻を覆う『口対口鼻人工呼吸』を1回に約1秒かけて2回実施します。
乳児の場合は呼吸が悪くなったことが原因の心停止が多いため、胸骨圧迫と人工呼吸を組み合わせた心肺蘇生が望ましいです。
傷病者に出血がある場合や、人工呼吸がためらわれる状況では胸骨圧迫のみを実施してください
傷病者の区分 | 小学生以上 | 未就学児 |
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電極パッドで使い分ける場合 | 成人用 パッド |
未就学児用 パッド |
電極モードで切り替える場合 | 成人用 モード |
未就学児用 モード |
心肺蘇生を再開して2分ほど経つと、再びAEDが自動的に心電図の解析を行います。AEDから流れる音声メッセージに従ってください。
以降は、心肺蘇生とAEDの使用手順を2分間おきに繰り返し、救急隊が到着するまで行ってください。